No.76 2005.1
もくじ
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●●●ADCA活動記録●●●
●●●研修報告●●●
●●●青年会議だより●●●
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ADCA活動記録
<プロジェクト・ファインディング実施状況 平成16年10月〜平成16年12月>
1
パキスタン
クエッタ周辺園芸作物市場開発計画
2 ベトナム ダクラク省農村地域開発計画
3 ラオス ヴィエンチャン県農村地域開発計画
4 ミャンマー・タイ
コク、ピン、イン上流域灌漑農業計画
5 ラオス ラオス、メコン河中央流域の水資源開発計画
6 ブルキナファソ バグレダム下流域農業総合開発計画
7 ルワンダ キブンゴ州貧困削減農業農村総合開発計画
8 フィリピン ミンドロ島東部貧困農村活性化事業計画
9 ギニア マムウ州農業セクター及び地域生活改善計画

研修報告

平成16年度プロジェクトマネージャー研修

−PCM手法 (評価・モニタリング)−

さる平成16年9月14日から9月17日の4日間に渡り、農業土木会館6F 会議室にて、平成16年度プロジェクトマネージャー研修 ‐PCM手法‐ (評価・モニタリング)を開催した。モデレータには?国際マネジメントシステム研究所の花田重義氏をお招きした。本研修にはADCA正会員・賛助会員より合計7名が参加し、グループ作業を通じてPCM手法によるモニタリング・評価手法及びプロジェクト管理手法を修得した。

■□ PCM研修の内容

住民参加型の開発手法として注目されているPCM(Project Cycle Management)手法は参加型計画立案手法と評価・モニタリング手法から構成されるが、ADCAのPCM研修では開発プロジェクトの開発調査、実施、評価調査で用いられるPCM手法を修得すると共に、プロジェクトの施工管理等に係るプロジェクトマネジメント手法に重点を置き、「Plan‐Do‐See」の一連の流れからプロジェクトの管理手法を修得することを目的としている。そのため本研修は、プロジェクトマネジメント手法に重点を置き、また、農業開発に即した演習事例を取り入れたADCA作成のテキストを用いて行われた。

■□ 研修のまとめ

研修後に行ったアンケート調査では、8割以上の受講者が「非常に良く理解できた」「良く理解できた」と回答した。研修最終日に理解度確認テストを実施したが、受講者の平均点は91点であり理解度の高さを示した結果となった。

受講者全員が研修内容は、「期待通り」「まあまあ期待通り」と回答しており、本研修が受講者の期待に答え、適切に実施されたことを示している。

また、研修で習得した知識は今後の業務に活用できるかとの質問に対しても8割以上から「非常に活用できる」「活用できる」との回答を得ており、活用する場としては、プロジェクト運営(実施)、評価業務、自己モニタリング、関係者への説明と協力者との意思統一が挙げられた。

なお、アンケートでは研修内容に対し、少し詰め込みすぎ、時間がやや短いなどの意見が挙がっていると共に、ケーススタディーや具体例の説明が欲しいなどの要望もあった。また、他の研修内容としてモデレータ/ファシリテータ実務者研修や定性的な評価などの要望があり、今後これらの意見を良く検討した上で、研修を計画、改善したい。

平成16年度PCM手法モデレータ/ファシリテータ養成研修

平成16年11月24日から11月26日の3日間に渡り、農業土木会館6F 会議室にて、平成16年度PCM手法モデレータ/ファシリテータ養成研修を開催した。モデレータ/ファシリテータにはプロジェクトマネージャー研修と同様に?国際マネジメントシステム研究所の花田重義氏をお招きした。本研修にはADCA正会員・賛助会員より合計8名が参加し、モデレータ/ファシリテータの講義と実演を通じてPCM手法を用いたモデレータ/ファシリテータの技術を修得した。

■□ PCM研修の内容

ADCAでは、初級技術者研修およびプロジェクトマネージャー研修においてPCM(Project Cycle Management)手法の研修を行ってきた。しかし、PCM手法を開発調査や実施、評価調査などで用いる際には、手法の理解だけでなく、特に参加型計画立案においてモデレータ/ファシリテータとして参加者の意見を聞きだし、合意を形成するための技術もまた必要となっている。本研修では、PCM手法を用いたワークショップなどでモデレータ/ファシリテータとなった際に、合意の形成や効率的に結論を得るための技術を修得することを目的としている。研修では、ワークショップの計画作成、準備すべきことやファシリテーション技術の講義だけでなく、受講者がモデレータ/ファシリテータとなって実演を行い、プレゼンテーション技術や参加者から意見を聞きだし、合意を形成する技術について習得した。また、農業開発に即した演習事例や幅広いファシリテーション支援技術を取り入れたADCA作成のテキストを用いた。

■□ 研修のまとめ

研修後に行ったアンケート調査では、9割近くの受講者が研修の内容は「期待通り」であり、「よく理解できた」と回答した。また、モデレータ/ファシリテータの技術についても9割近くの受講者が仕事に有効に「活用できる」と回答し、本研修が受講者の期待に答え、有効であったことを示している。さらに、PCMのワークショップ以外にも社内会議などでも活用できるとの回答があり、研修内容が幅広く活用できるものになっていることを示している。

しかし、モデレータ/ファシリテータ養成研修は、今回が初回であったこともあり、時間配分やテキストについて検討を要望する意見がアンケートで挙げられた。今後、これらの意見をよく検討し、研修の計画、内容を改善したい。



青年会議だより

青年会議勉強会報告

「タイの一村一品運動およびマイクロファイナンス」(青年会議勉強会報告 2004年10月8日)

2004年10月8日に、株式会社パシフィックコンサルタンツインターナショナル理事の原啓氏をお迎えして、「タイの一村一品運動およびマイクロファイナンス」というタイトルでADCA青年会議勉強会が実施されました。

原氏からは、1.激変するアジア情勢下での日本のODAの発想転換、2.タイの行財政改革、3.タイ版一村一品(OTOP)について講演して頂きました。

ここでは、その概要をご紹介致します。

1.日本のODA変化の認識と発想の転換

1)激変するアジア情勢

インドネシア、マレーシア及びフィリピンでの政権交代、後発加盟国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)の経済格差の広がりによるASEAN諸国の対立と不安定化が懸念される中、ASEANを維持しいくための日本の役割を考えていく必要がある。その他、中国の南下戦略の影響、台頭するイスラム原理主義も認識し発想の転換が求められている。

2)再構築が必要なODA3要素

社会情勢が変化していくなかで、ODAの3要素であるヒト、モノ、カネについては、

  ・ともに学ぶ人材育成

  ・技術や技能等の共有化

  ・参加型金融システムの構築(例;Saving Group)

といった「縦から横の関係・片務から双方向」への再構築が必要となってきている。

また、個人の価値観の尊重、モノの個性化を重視、民間型ビジネス市場の創出など、「援助からパートナーシップ」への発想の転換が重要となってきている。

3)新たな環境と新たな取組

最近では、「人の安全」や「経済連携」など新たなODAの環境要素として組み込まれてきている。

また、新たな取り組みとして

  ・ハードからソフト・制度へ

  ・現場への回帰(新たな価値観の創出)

  ・イスラム社会への対応

などが試みられている。

2.タイ国の挑戦:行財政改革

タイ国の急速な経済成長に至る過程において、政治、経済、外交の面で以下のような改革が行われた。

・政治改革:1省1ミッションとし、省庁の数を増やし、スクラップアンドビルドをベースに重複事業の減少を図る

・経済改革:タクシノミックスと呼ばれる「双軌政策」により内需と外需を同時に刺激・拡大を図る

・外交改革:親米からアジア周辺国との外交に重視

3.タイ版一村一品(One Tambon One Product(OTOP))

1)背景

タイ版一村一品政策が行われた背景には、

  ・周辺国の紛争解決とタイ米の競争力低下によりタイの農村は米のみでは自立できない。

  ・経済危機の影響から政府に頼らないボトムアップ型農村グループの自立化と多様化の動き

などがあった。

2)OTOP開発政策の特徴

OTOP開発政策の特徴としては、

  ・政府の間接支援(選定基準の策定など)

  ・マイクロ・ファイナンス・システムの導入(Government Saving Bankによる低金利融資)

  ・イスラム金融システムの活用

  ・環境への負荷が少ない(その土地の原材料や資源を用いている)

があげられる。

3)OTOP政策からのOutcome

政策が進められていくなかで、良いものを作るために人々が知恵を出し合う「競争原理」や生産者と消費者という「双方向」の関係が創出された。

4)OTOPの新たな展開

今後は、農業セクターにおける民間主導による開発モデルとしての貧困政策への応用、横の繋がりとしてメコン地域開発への適用やイスラム社会への適用をどのように展開していくかが課題であろう。

「インドネシアにおける水管理」(青年会議勉強会報告 2004年12月1日)

 2004年12月1日に、前インドネシア水利組合強化計画専門家をされておられました臼杵宣春氏をお迎えして、「インドネシアにおける水管理」というタイトルでADCA青年会議勉強会が実施されました。

 臼杵氏からは、ご本人が携われている「Activities and Progress of Empowerment of Water Users Association Project」を進める過程で生じた課題や現地での活動内容について講演して頂きました。

「ADCA青年会議−JICA農村開発部意見交換会(2004年度第2回)報告」(2004年9月13日)

 2004年9月13日に、ADCA青年会議とJICA農村開発部若手メンバーの間で、「現場から見た実証調査:その評価と可能性」をテーマとして、2004年度第2回目の意見交換会が実施されました。

 第2回は、ADCA側からの事例紹介の後、グループに分かれて、実証調査の長所、課題および今後のどのように進めていくかなどについて意見交換が行われました。

「ADCA青年会議−JICA農村開発部意見交換会(2004年度第3回)報告」(2004年10月15日)

 2004年10月15日に、ADCA青年会議とJICA農村開発部若手メンバーの間で、「開発ニーズの把握(分析)」をメインテーマとして、2004年度第3回目の意見交換会が実施されました。

 第3回は、JICA、ADCA双方から案件形成の過程について説明を行った後、グループ毎にサブテーマ「真の開発ニーズとは?(ドナーの視点、相手国政府の視点、住民の視点から)」について意見交換が行われました。

「ADCA青年会議−JICA農村開発部意見交換会(2004年度第4回)報告」(2004年11月12日)

 2004年11月12日に、ADCA青年会議とJICA農村開発部若手メンバーの間で、「案件の形成」をメインテーマとして、2004年度第4回目の意見交換会が実施されました。

 第4回は、前回のテーマを踏まえてサブテーマ「農業・農村を中心としたマルチセクター案件を、どう形成すべきか」を設定し、グループ毎に意見交換が行われました。



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