No.79 2005.10
もくじ
●●●
●●●ADCA活動記録●●●
●●●研修報告●●●
●●●青年会議だより●●●
●●●

ADCA活動記録
<プロジェクト・ファインディング実施状況 平成17年4月〜平成17年9月>
1
ボリビア
ユンガス・デ・バンディオラ地区灌漑開発計画
2 フィリピン カラヒ農地改革地区戦略的総合開発計画
3 ミャンマー・タイ メイ・サイ流域の水資源・農業開発計画
4 アフガニスタン
カブール南部地域灌漑開発計画
5 ベトナム カンガイ省カンガイ施設補修計画

研修報告

平成17年度ADCA PCM手法(計画・立案)研修

さる平成17年8月1日から8月4日の4日間に渡り、農業土木会館6Fの会議室にて、モデレータに?国際マネジメントシステム研究所の花田重義氏をお招きし、平成17年度PCM手法(計画・立案)研修を開催した。本研修にはADCA正会員・賛助会員より合計6名が参加し、グループ作業を通じてPCM手法を用いた計画・立案手法を修得した。なお、本研修は農業土木技術者継続教育機構(CPD)のプログラムとして認定を受けている。

■□PCM研修の内容

ADCAでは住民参加型の開発手法として活用されているPCM(project Cycle Management)手法にプロジェクトマネジメントの要素を取り入れ、「Plan‐Do‐See」の一連の流れからプロジェクトの管理手法を修得するできる研修を目指している。今回の計画・立案研修では、PCM手法の現場での活用をより容易にするために演習事例に農業農村開発を題材として用いて、PDM(Project Design Matrixes)、活動計画書作成までの一連の計画・立案手法の修得を目的とした。

■□研修のまとめ

参加者全員が、本研修を通じてPCM手法によるプロジェクトの計画・立案を良く理解し、さらに研修に対して期待通りであったとの回答を寄せており、研修に対する評価は概ね良好であった。また、モデレータに対しても分かり易いとの評価を受けた。研修最終日に実施した理解度確認テストの平均は88点であり、理解度の高さを示す結果となった。

また、PCMワークショップや相手国実施機関への説明などあらゆるところでプレゼンテーションを行う機会が増え、業務の円滑な遂行のためにプレゼンテーション技術が重要となっている。そのため研修ではプレゼンテーション技術の講義を行うとともに、受講生がグループ作業の結果などを発表、説明する機会を多く設け、プレゼンテーション技術の修得にも努めた。多くの受講生にとってプレゼンテーション技術の解説は始めての体験であったようで、概ね有益であったとの評価を受けた。

なお、アンケートでは「受講生の数がもっと多い方が良い」、「女性が参加していると意見の幅が広がる」などの回答があった。また、「実施回数を増やして欲しい」との意見もあったが、計画・立案研修の受講生数は、開始初期よりも減少しており、今後受講生数の確保や内容の見直しなどの検討が必要と考えられる。


青年会議だより

青年会議勉強会報告

「エチオピア農業農村開発の現状と課題」 

1. 講師 農業農村開発省派遣専門家 狩俣 茂雄

2. 日時 平成17年8月30日(水) 15時00分〜17時

3. 場所 農業土木会館

4. 講演要旨

●エチオピアの現況と歴史的背景

・3000年以上にわたり独立を維持している、アフリカ唯一の独立国である。また、アフリカで唯一文字を持つ国であり、誇り高い国民である。

・人口一人当たりGDPは100US$、サブサハラ地域の490US$に比べ極端に低い。

・ 勤勉で厚い信仰心であるが、世界の最貧国である現実。またナイルの上流であり、タナ湖など、豊富な水資源から東アフリカの給水塔と呼ばれているにも拘わらず頻発する旱魃に襲われる現実。この2つのパラドックスの現実がある。

・歴史的背景には欧米列強の干渉と戦乱がある。

●農業生産性の低水準での停滞

・主食のテフの平均収量は0.5t/haであり、家族5〜6人養う程度の土地生産性しかない。

●自然破壊と貧困の悪循環

・農業生産の停滞食糧の不足 → 農業技術の向上 農民支援強化

・自然環境の劣化 → 自然環境の保全 森林管理計画

・貧困の深刻な事態 → 所得の喪失 養蚕の普及

● 農業技術の向上

・農業支援強化

・灌漑改善計画

●NERICA米試験栽培 ← 今回の農業農村開発のメインテーマ

・NERICA米試験栽培試験結果

●2年間の実証調査後今後は種子の国家登録のための実証調査を行い農民への普及段階に入る。

5. 所感(その他)

 ・エチオピアでのネリカ米の実証試験というテーマで非常に注目されているが、灌漑可能な地域では、在来種の方が高収量であるとの結論であった。

 ・ネリカ米は、成熟度が比較的早いため、旱魃に強いと言われている。

 ・ネリカ米は低温に弱く標高の高く気温が低くなる地域では発芽しなかった。

 ・ネリカ米の農民への普及に関しては、まだ行われていない。今後の課題である。

 ・今後もこのプロジェクトは継続される予定である。

 ・独立を維持している国民性の現れた以下の事例が紹介された。

 ・2002年20年に一度と言われる大干ばつに見舞われたエチオピア政府は、この年、アメリカのイラク侵攻にいち早く賛同の意思を表明した。このため、アメリカをはじめとする、イラク侵攻に賛成した諸国から食料援助を取り付け、この旱魃を乗り切った。日本もこの年に10億円の食料援助を行っている。

「インドネシア:開発から創生へ」 

1. 講師 恵泉女学園大学人間社会学部教授  谷本 寿男 氏

2. 日時 平成17年6月29日(水) 15時00分〜17時

3. 場所 農業土木会館

4. 講演要旨

●インドネシアと開発

・自然条件:熱帯雨林気候・サバンナ気候、肥沃な土壌→穀物生産に理想な条件

・地理、地形:マラッカ・ロンボック海峡、火山から広大な平野

・天然資源:原油、天然ガス、スズ、ポーキサイト、金・銅・ニッケル、木材

・労働力:人口2億3,489万人

・社会資本:オランダの遺産+ドナーの支援

●インドネシアの創生へ

・根強い開発へのニーズ

   旧来型アプローチ(外発的発展論)

   新アプローチ=創生(内発的発展)

●旧来型アプローチの後遺症

・メカニズム(スハルトからの継承)

・メンタル面の幻想と錯誤

   まだ全て政府が開発出来る

   まだすべて政府が開発をやってくれる

● 課題解決の示唆

・ハード開発からソフトの創生へ

・協働:住民参加への動き

●地域開発政策支援事業



Copyright2001(C) Agricultural Development Consultants Association. All Rights Reserved.