2011年巻頭言集
もくじ
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●●●No.90 2011. 1 ●●●
●●●No.91 2011. 7 ●●●

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No.90 2011.1  (社)海外農業開発コンサルタンツ協会   会長 青山   
2011年の年頭にあたって

 ADCA会員および賛助会員ならびに海外援助業務に携わる政府および関係機関の皆様、新年おめでとうございます。
年頭にあたり
2011年が皆様方にとりましてよい年となるよう祈念いたします。また、旧年中のADCAの活動に対しまして一方ならぬご協力ならびにご支援をいただき、深く感謝申し上げます。本年も旧倍のご指導ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。

 さて、2011JICA関係予算では、無償資金協力1,519億円(対前年比▲1.5%技術協力(JICA運営交付金) 1,457億円(対前年比▲1.6%)と微減となっておりますが、有償資金協力は9,500億円(対前年比6.6%)となっております。またその中で、アフリカ支援、アフガニスタン支援等政治的にコミットしたもの、新成長戦略への取組(インフラ海外展開の基盤整備支援、我が国の環境・エネルギー技術の海外展開支援)等については重点的に配分されております。

 

 ADCAも昭和52設立以来、海外優良プロジェクト案計発掘・形成(プロジェクト・ファインディング)事業, 海外農業農村開発協力に関する情報収集、会員コンサルタンツ職員の資質の向上のための各種研修、講演会・勉強会等を会員コンサルタンツの皆様と一緒になって実施してきており、その成果は先人達の努力の賜でもあります。ただ、ADCA設立時における海外農業農村開発協力を巡る状況と、現在のそれは大幅に違ってきており、これまでも、その時、その時の状況に応じて、弾力的革新的に進化し続けてきたわけですが、今後会員コンサルタンツと連携しより一層進化し続ける必要があります。

現在の世界を見渡した時、食糧、環境、人口、貧困・格差・饑餓の諸問題は益々大きな問題となっており、海外農業農村開発協力の重要性、二―ズは依然として高いことは言うまでもありません、しかしながら、海外農業農村開発協力を実施するためには利害関係者(ステークホ−ルダ−)も極めて多く、自然現象等不確実かつ多くのファクターを扱わざるを得なく、案件形成もきわめて複雑で、容易ではありません。そこに、ADCA会員コンサルタンツの出番があるわけです。会員のコンサルタンツ企業においては、その技術力とその技術力と総合力を十分に発揮して新たな分野にも自在に対応できるように創意工夫を積み重ね、切磋琢磨して益々ご活躍されることを期待しております。

ADCAが世界の動きに的確に対処し、かつ日本のODAの推進にこれまで以上に寄与できるよう関係者の皆様および関係機関とも協力しながら2011年が有意義な年となるように活動していきたいと思います。

  平成231

 

 
No.90 2011.7   (社)海外農業開発コンサルタンツ協会 副会長 久野格彦

ADCAが地球を救う

過去ADCAニュースの巻頭言をお書きになった方々は、それぞれの世界で功成り名を遂げたお歴々で、教養高く筆も達者な方々ばかりである。しかしながら今回、小職にその依頼があったと言うことは、いよいよ依頼先のネタが尽きたと言うことで、編集委員の苦渋の選択に同情を禁じ得ない。まあ、選んだからには依頼元が後悔すほど勝手なことを書かせていただこう。

東日本大震災は太平洋戦争以来の未曾有の大被害を日本にもたらした。当該地域が被った物理的、社会的、そして地域住民の精神的なダメージは計り知れない。災害発生直後、この事実は瞬く間に全世界の津々浦々にまで行き渡った。そして全世界から支援の手が日本に伸びてきた。小職が一番驚いたのは、我々ADCA会員が普段業務で最も接触する機会が多い農業開発の対象国、つまり(誤解を恐れずに言うならば)貧困の国々からも多くの支援が届いたと言う事である。農業開発が国の大課題となっている国とは、食う事に困っている国である。そんな国から経済大国と呼ばれる先進国へ支援の手が伸びたと言う事実を日本国民はどう捉えているのだろう。これこそ、日本の継続的なODA支援が、遠く離れた途上国から被災国日本に対する支援として戻ってきたという「援助の真実」である。「有所苦行・無所苦行」という仏教語があるが、短絡的な見返りを望む意識では「援助の真実」には到達出来ない。

昨今、国内の景気低迷を背景に官民連携プロジェクト(PPP)が推奨され本邦企業活用の大型プロジェクトが日本政府の梃子入れで推進しつつある。日本経済活性化と途上国支援の一石二鳥的妙案である。が、しかし、先ほど述べた食糧確保に難儀している国々にはPPPは成立しにくい。だからこそ、ADCA会員が得意とする農業開発セクターへの支援が生きる。正に我々の真骨頂。「地味に細く長く」。いじけているのではない。我々の活躍は「援助の真実」に一番近いところにある。

地球上の人類が安定的で安全な水と食料を確保出来れば諍いは減り、世界平和を維持出来る。我々農業開発コンサルタントはその実現の中心的な役割を担っている。

誇りを持っていい仕事をしようではないか!

最後に、内容が希薄だから目立つようにポイント数を大きくしてゴシックで載せてくれという我が儘を了解いただいた編集委員に感謝申し上げる。 
2011年7月
  
 



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